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気色悪いものでも美味しく見えてくる不思議!『ダンジョン飯』

 

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ただの奇抜グルメ漫画というわけでもない!『ダンジョン飯』 

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あらすじ 

ダンジョンの奥深くでドラゴンに襲われ、金と食料そして妹を丸呑みにされてしまった冒険者・ライオス一行。

妹が完全に消化される前に一刻も早く救出する為、食料をダンジョン内で自給自足で調達しながらドラゴンの討伐を目指す。

襲い来る凶暴なモンスターを倒し食べながらダンジョンを踏破する旅が始まる。

 

この作品のレビュー

 

話題になっているようなので、発行されている3巻まで読んでみました!

 

タイトルの通り、ダンジョンの中で魔物を料理して食事することがテーマになっているファンタジー作品です。

 

レッドドラゴンに飲み込まれてしまったリーダーの妹を救済するのが目的であり、時間的余裕が無いため、ダンジョンで魔物を狩って自給自足しようというのが「ダンジョン飯」の背景になっています。

 

ファンタジー世界とはいえ、ダンジョンに長期間潜るには食糧を大量に持ち運ぶハードルがあり、それならばダンジョン内で自給自足した方が効率的だ、という合理性に納得感はありました。

 

作風としては小難しい話はなく、ギャグ要素もあって、さくさく読み進められます

個々のキャラも個性的で、魅力があります。

 

特にサブキャラのエルフは読者目線に近い形で描かれており、彼女の存在無しでは変人集団の奇抜グルメ紀行になってしまい、重要な役割を果たしていると感じました。

 

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ただ、肝心の主人公がかなり変人で、シリアスな面とギャグ要素が入り混じっている関係で性格が掴みにくく、感情移入がしづらい面があります。汗

(変人設定にしておかないと魔物を食すという奇行に辿りつけないので、仕方がないのかな、とも。)

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グロテスクな魔物等も多く登場しますが、物語序盤で出会ったドワーフがあらゆる魔物を美味しそうな料理にしてしまうという点は圧巻です!

この漫画を読んでいると無性に小腹が空きます。笑

 

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登場する生物を単純になんでも調理にしてしまうというわけではなく、各魔物の体内器官や臓器などの解説があり、どの部分なら食に適しているか?という考察があります。

 

 

魔物をグルメにしてしまう題材ですが、その中にはダンジョンの生態系についての描写も多く、魔物の大量殺戮はすべきでないという、社会問題に通ずるメッセージ性もあります。

 

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また。ファンタジー作品にありがちな人間と魔物が分かり合える関係にある、とするシーンも一度は出てきますが、この作品ではあっさり否定しています。

 

人というのはどうしても他の生物を、身近にとらえたいという欲求があります。

現実世界でも、人間が他の動物や種族をわかった気になっていることがありますが、これもまた人間のエゴが招いていると私は考えます。

なので、この設定は良いと思いました。

 

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グルメの対には残酷さがあり、また本作の人間と魔物の関係は互いに捕食関係にあることを踏まえれば、一線を引くのは筋だと思うのです。

 

どうしてもギャグとグルメ要素が強い作品に見えますが、そういった哲学的テーマも本作では触れています。

 

 

この作品の気になる口コミ・質問等(引用)

漫画 ダンジョン飯

ダンジョン飯でマルシルがセンシに「エルフの娘」と呼ばれていたことがあったのですが、エルフとは何ですか?

種族?ですか?オークやゴーレムもわかりませんでした。名前ですか?分かる方教えてください。
よろしくお願いします。

 

エルフとは、ファンタジー世界を舞台とする物語やゲームによく登場する種族です。
ルーツは北欧神話にあるそうですが、種族としての原型はトールキンの「指輪物語」によって定まったといえます。
美しい外見、不老不死あるいは長命、とがった耳、華奢な体格などの特徴を持ち、優れた魔法の使い手であることが多いです。

ドワーフも同様、ファンタジー世界の種族です。
低身長、立派な髭、がっちりとした体格、酒好き、器用な手先などが特徴です。
戦斧を振り回す屈強な戦士、または優秀な職人であることが多いです。

オークもまた種族ですが、殆どの場合、人間に害をなす邪悪な存在として登場します。
低い知能、豚と人間が混じったような外見、それなりの戦闘能力が特徴。
作品にもよりますが、大きな集団を作る傾向があるように思います。

ゴーレムは素材となる物質から魔法によって作り出された疑似生物です。ファンタジー世界におけるロボットのようなものですね。
作成時に与えられた簡単な命令を実行する、というのが一般的な役どころです。
元の素材により、種類は様々。
木から作られたウッドゴーレム、石から作られたストーンゴーレム、鉄から作られたアイアンゴーレムあたりが代表格。
ダンジョン飯のゴーレムは土から作られているのでクレイゴーレムですね。


一度、ファンタジーものの小説やゲームを手に取ってみてはどうでしょう。
小説やゲームに抵抗があるなら、映画「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズを観るのもいいと思います。
定番のファンタジー世界を深く知れば、ダンジョン飯はもっと楽しくなりますよ。

 

「ダンジョン飯」について。
面白く、ファンになりました。

魔物すら美味しそう。

で、質問。食材になる魔物を狩る必要(+調理時間)が生じる分、
もしかしてよけい妹救助に時間がかかるんでは
ないですか??

それと、糖質が絶対的に不足すると
思えるのですけどね・・。


どうだろ。栄養「雑」学に詳しい方、ご教示を。

 

 当然、消耗時間は増えます。

ただし、前提条件として1分1秒でも早く、といった状況では無いことと(当然、早い方が良いが、既に食われていることが明確)、食糧は必須であり、これを賄うための資金は彼らにないことが、あのような「補給しつつ進む」理由です。
彼らの世界には(成功率はともかくとして)蘇生の手立てがありますから。

そして、そもそもはダンジョン飯専門家のようなドワーフは、パーティに居なかった時点での計画でした。つまり、彼らが最初に挑戦した程度の(倒したら茹でて食ってみる)程度のロスを想定していたわけです。
携帯食糧を支度して突入しても、最低限の休息と、毎度ではないにしろ、火熾しや湯を沸かすくらいの必要はあるわけなのです(作中でも、一般的なパーティが肉を焼いて食べていましたね)。

この最小限のロスを回避しようとすれば、作中で提示された通りに主人公1人が潜り、敵とは極力戦わずに進むというリスクは高いが、成功した場合の所要時間がもっとも少なくなる計画を採用することになるのです。


恐らく、芋に類似した植物根の類や、果実(果実「的」な何か)から糖質は取れます。
植物があるのは確かなので、運が良ければ「蜂蜜的な何か」も入手できるのでは。また、現実の中世ヨーロッパでも、砂糖なんて気軽に使えませんでしたし、食材から確保することになると思います。


この作品、好きなのですが、コンピュータRPGなどでは忘れられがちだけど、TRPGやる人間は大体、同じようなこと考えて旅しているよね、と「共感」しながら読んでいます。

 

 

 

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 ダンジョン飯って面白いんですか?このマンガがすごいで1位取ってるし気になります!

 

取り残された仲間を助けるために早くダンジョン深部まで向かわないといけない、けど、食料を買う予算は無い主人公がモンスターを料理しながらダンジョンを攻略していくストーリーです。

モンスターの生態を生物としてリアルに設定する事によって、それが食材となった時の味も読者が想像できるようになっているのが特色です。
(たとえばスライムはくらげっぽいとか)

食料事情以外にも、ダンジョンで死んだ冒険者はどうなるのかとかダンジョンのトイレは?とか普通の作品では省略されがちな生活感が描かれています。

世界の平和を守るために冒険してるわけでも、ライバルとの熱いバトルもありません。
平凡だけどちょっとだけおかしな冒険者の日常を楽しめるかどうかで評価が大きく分かれる作品です。